フリーランスエンジニアの年商1000万円は会社員年収いくら?年収換算を実体験ベースで解説

フリーランスエンジニアのお金・税金

どうも!ともすけです。
フリーランスエンジニア歴8年で、普段はWeb系システムのバックエンド開発をしています。

今回は、フリーランスエンジニアの年商1000万円前後は、会社員の年収にするとどれくらいの感覚なのかを整理してみます。

独立を考え始めると、

  • 年商1000万円って、会社員の年収1000万円と同じくらいなのか
  • いや、経費もあるし、そんなに単純ではないのでは
  • 会社員は厚生年金を会社が半分払ってくれているし、その分も見ないとフェアじゃない気がする

このあたりがかなり気になると思います。

そこで今回は、厚生年金等の会社負担分も含めた形で、フリーランスエンジニアの年商1000万円を会社員年収に換算するといくらくらいなのかを、できるだけわかりやすく見ていきます。


フリーランスエンジニアの年商1000万円は会社員年収いくら?結論を比較表で解説

結論を先に書くと、
月単価85万円で12か月稼働し、年間経費100万円、消費税は簡易課税とした前提(僕の実績ベース)で見ると、年商1,020万円のフリーランスエンジニアは、会社員年収に換算してざっくり760万〜770万円前後の感覚です。

フリーランス年商1000万円と会社員年収の比較表

項目フリーランスエンジニア会社員
売上・額面年収年商1,020万円年収760万〜770万円前後
経費▲100万円なし
消費税▲約46.4万円なし
会社負担の健康保険なし+約37.6万〜38.1万円
会社負担の厚生年金なし+約69.5万〜70.5万円
実質的な比較額約873.6万円約867万〜879万円前後

なお、今回は額面年収だけではなく、フリーランス側の経費や、会社員側で会社が負担している社会保険料も含めた形で比較しています。

そのため、フリーランス側は売上の中から自分で負担している経費消費税を差し引いています。
一方で会社員側は、額面年収の外側で会社が負担している健康保険厚生年金を上乗せしています。

つまり、

  • フリーランス側は、売上に含まれているけれど自分の自由に使えないお金を引く
  • 会社員側は、額面年収には入っていないけれど会社が実際に負担しているお金を足す

という整理です。

こうすることで、見かけの数字ではなく、できるだけ同じ土俵で比べやすくなります。

こうして並べると、

フリーランスエンジニアの年商1000万円前後は、会社員年収760万〜770万円前後くらいの感覚であることがわかります。

フリーランスエンジニアの年商と会社員の年収は単純比較できない

最初に一番大事なことを書いておきます。

フリーランスの年商と、会社員の年収は、同じ「1000万円」という数字でも中身がかなり違います。

会社員の年収は、会社からもらう給与の総額です。
ここから所得税・住民税・社会保険料は引かれますが、仕事に必要な経費や消費税を自分で直接負担するわけではありません。

一方で、フリーランスの年商は売上です。
そこから経費・消費税・国民健康保険・国民年金・所得税・住民税などを自分で払っていきます。

会社員も税金は払いますが、フリーランスは売上から差し引く項目がより多く、しかも自分で管理する必要があるという違いがあります。

しかも逆に、会社員側は額面年収だけでは少し足りません。
会社員は、給与の裏で会社が

  • 健康保険の半分
  • 厚生年金の半分

を負担しています。健康保険・厚生年金はいずれも原則労使折半です。

この分まで考えないと、今度は会社員側を少し低く見積もってしまいます。

だから今回は、
フリーランスは経費と消費税を引く
会社員は会社負担の社会保険を足す
という形で見ています。

フリーランスエンジニアの年商1000万円を会社員年収に換算する前提条件

今回の前提は、僕の実績ベースでみているため極めて現実的な数字です。

  • 月単価:85万円(税込)
  • 稼働期間:12か月
  • 年商:1,020万円
  • 年間経費:100万円
  • 消費税:簡易課税(フリーランスエンジニアなので、第五種事業(みなし仕入率50%)で計算)
  • 独身・扶養なしのざっくり想定

フリーランスって、外から見ると「売上が大きい」と見えやすいんですが、実際は経費も消費税もあります。
ここを飛ばしてしまうと、数字だけ立派で、実態がかなり見えにくくなります。

フリーランスエンジニアの年商1000万円から経費と消費税を引くといくら残るか

① 年商1,020万円を計算する

月単価85万円で12か月稼働すると、

85万円 × 12か月 = 1,020万円

です。

まずはここがスタートです。


② 年間経費100万円を引く

次に、仕事を続けるための経費を引きます。

たとえば、

  • 自宅家賃の按分
  • 光熱費の按分
  • 通信費
  • パソコンや周辺機器
  • ソフトやサブスク
  • 書籍代
  • 消耗品

などです。

ここでは年間経費を100万円(僕の実績ベース)とします。

なお、フリーランスエンジニアの経費率については、別記事でより詳しくまとめています。実際にどんな費用を経費にしているのか気になる方は、フリーランスエンジニアの経費率はどれくらい?年収1000万円の実例でわかるリアルなお金の話も参考にしてみてください。

すると、

1,020万円 – 100万円 = 920万円

です。


③ 簡易課税で消費税を計算する

ここで意外と大きいのが、消費税です。

今回は簡易課税を前提にしています。
フリーランスエンジニアのような仕事は、通常は第五種事業で、みなし仕入率は**50%**です。

消費税や簡易課税については、この記事だけだと少し簡略化しているので、詳しく知りたい方はフリーランスエンジニアは年収1000万円を超えると損?消費税と簡易課税をわかりやすく解説もあわせて読んでみてください。

年商1,020万円は税込の売上です。
消費税10%では、

税込金額 = 税抜金額 × 1.1

という関係になります。

つまり、税抜金額をxとすると、

1.1x = 1,020万円

です。

これを解くと、

x = 1,020万円 ÷ 1.1 = 約927.3万円

となります。

消費税は「税込売上 − 税抜売上」なので、

1,020万円 − 約927.3万円 = 約92.7万円

です。

簡易課税では、その50%を控除できるイメージなので、納付する消費税は

約92.7万円 × 50% = 約46.4万円

になります。

先ほどの経費を引いた920万円から、消費税の納付額を差し引くと

920万円 – 46.4万円 = 約873.6万円

です。

今回、フリーランス側で比較の土台にしているのはこの数字です。

会社員年収に換算するには会社負担の健康保険と厚生年金も見る必要がある

① 会社員は額面年収だけでは少し足りない

会社員は、額面年収だけを見るとわかりやすいです。
でも実際には、その人を雇うために会社は、給与以外にもお金を出しています。

代表的なのが、

  • 健康保険の会社負担分
  • 厚生年金の会社負担分

です。

健康保険の令和8年度平均保険料率は9.90%、厚生年金保険料率は**18.3%**で、いずれも原則労使折半です。

健康保険の令和8年度平均保険料率とは、協会けんぽの健康保険料率を全国平均で見た割合のことで、令和8年度は9.9%です。会社員の場合は、これを会社と本人で原則半分ずつ負担します。

つまり、会社負担分としてはざっくり

  • 健康保険:年収の約4.95%
  • 厚生年金:年収の約9.15%

が上乗せされているイメージです。

合計すると、会社負担分はざっくり年収の約14.1%前後です。

② 福利厚生や退職金は今回の比較に入れていない理由

なお、ここで加味しているのは会社負担の社会保険だけです。
健康保険と厚生年金の会社負担分は金額が大きく、会社員の実質的な報酬を考えるうえで外しにくいからです。

一方で、福利厚生や退職金は今回は比較に入れていません。

まず福利厚生については、会社員の福利厚生との差は、フリーランスの経費で相殺されると考えているからです。

実際、通信費、書籍代、パソコン周辺機器、ソフト代、自宅作業に関わる費用などは、フリーランス側ですでに経費100万円の中に計上している前提です。
フリーランスは、こうした仕事に必要なお金を自分の判断で使いやすく、パソコンや書籍なども経費として購入しやすいです。
また、自宅で仕事をしている場合は、家賃の一部も按分して経費に計上できます。

そのため、通信費補助や書籍購入補助、業務用備品の支給といった会社員の福利厚生との差は、フリーランス側の経費で十分に相殺できていると考えています。

また、退職金についても今回は比較に入れていません。
理由は、中小企業では退職金制度がない会社も一定数あるためです。

そのため、この記事では
経費・消費税・会社負担の社会保険に絞って比較しています。

③ 年商1,020万円を会社員年収に換算すると760万〜770万円前後

今回、フリーランス側で比較の土台にしている数字は約873.6万円でした。

なので、会社員側は、額面年収に会社負担分の社会保険を足した金額が、フリーランス側の約873.6万円に近くなる年収を考えればよいです。

今回使っている前提では、会社負担分はざっくり

  • 健康保険:約4.95%
  • 厚生年金:約9.15%

なので、合計で**約14.1%**です。

つまり、会社員の年収を100とすると、
会社負担分を含めた実質的な金額は

100 + 14.1 = 114.1

と考えられます。

これを式にすると、

会社員年収 × 1.141 ≒ 873.6万円

です。

これを逆算すると、

873.6万円 ÷ 1.141 = 約765.6万円

となるので、
会社員年収ではざっくり760万〜770万円前後と考えられます。

実際に760万〜770万円で見ると、

  • 年収760万円
    会社負担の健康保険:約37.6万円
    会社負担の厚生年金:約69.5万円
    合計:約867万円前後
  • 年収770万円
    会社負担の健康保険:約38.1万円
    会社負担の厚生年金:約70.5万円
    合計:約879万円前後

となります。

なので、結論、

フリーランスエンジニアの年商1,020万円は、会社員年収760万〜770万円前後に相当します。

まとめ|フリーランスエンジニアの年商1000万円は会社員年収760万〜770万円前後の感覚

今回の前提では、

  • 月単価85万円で12か月働くと、年商は1,020万円
  • そこから経費100万円、消費税約46.4万円を引く
  • 比較の土台になる金額は約873.6万円
  • これを会社員側の会社負担社会保険込みで見ると、年収760万〜770万円前後に近い

という整理になります。

もちろん、これはあくまでざっくりした試算です。
住んでいる地域、家族構成、経費、税制、加入している制度によって、実際の金額は変わります。

ただ、会社員で年収760万〜770万円前後というのも、普通にかなり高い水準です。

なので、フリーランス年商1,000万円前後は、会社員年収1,000万円と同じではないにしても、やっぱり十分大きな数字だと思います。

大事なのは、売上の大きさだけで判断しないことです。

フリーランスは、経費、税金、社会保険料、将来への備えまで、自分で考える必要があります。
一方で会社員には、健康保険や厚生年金の会社負担分という、額面年収には見えにくいメリットがあります。

そのため、独立を考えるときは、

フリーランスの売上
会社員の額面年収

だけを単純に比べるのではなく、会社員側の見えにくいメリットも含めて考えることが大切です。

なお、そもそもフリーランスエンジニアとして独立できる実務経験の目安については、フリーランスエンジニアは実務経験何年で独立できる?|2026年は最低3年が目安で詳しく解説しています。

そのうえで、僕自身はフリーランスという働き方には、やっぱり大きな魅力があると感じています。

会社員は、将来に向けた備えがかなり手厚いです。
これは本当に強いと思います。

一方でフリーランスは、厚生年金のように自動で給料から差し引かれる備えが少なく、仕事に必要な経費もある程度自分で判断して使えるため、会社員時代よりも自分で管理できるお金の範囲は広くなりやすいです。

たとえば、そのお金を

  • NISAで積み立てる
  • 若いうちしかできない自己投資に回す
  • サイドビジネスに投資する

といった選択に回すこともできます。

「今使えるお金が多い」ということは、単に贅沢できるという意味ではありません。
今の選択肢を増やせるということです。

僕自身、フリーランスの魅力は単に「自由に働けること」だけではないと感じています。

今あるお金を自己投資に使うのか、NISAなどで資産形成に回すのか。
その判断を自分でできるからこそ、将来の選択肢を増やしていける。

そのあたりも含めて、僕はフリーランスという働き方に大きな魅力を感じています。

また、フリーランスの将来への備えとしては、小規模企業共済もかなり重要です。僕自身も活用している制度なので、詳しくは小規模企業共済は本当に得?フリーランスエンジニアが年収1,000万円で30年積み立てた節税効果を解説でまとめています。

このブログの運営者

フリーランスエンジニア歴8年の「ともすけ」です。
普段はWeb系システムのバックエンド開発を担当しています。
このブログでは、これから独立を考えている人や、すでにフリーランスとして働いている人に向けて、自分に合った働き方を選ぶヒントを、実体験をもとに発信しています。

ともすけをフォローする
フリーランスエンジニアのお金・税金
ともすけをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました