どうも!ともすけです。フリーランスエンジニア歴8年で、普段はWeb系システムのバックエンド開発をしています。
今回は、フリーランスエンジニアは自社開発案件とSES案件のどちらが合いやすいのか、というテーマで書いてみます。
案件を探していると、この2つで迷うことってありますよね。
僕もフリーランスになったばかりのころは、かなり気になっていました。
なんとなく、
「自社開発のほうが良さそう」
「SESはちょっと大変そう」
みたいなイメージを持つ人は多いと思います。
実際、そういう見られ方をしやすいですし、僕も最初はかなりざっくりそんなふうに考えていました。
この記事では、僕が自社開発案件とSES案件の両方を経験して感じたことをもとに、
- フリーランスエンジニアにとっての自社開発とSESの違い
- それぞれのメリット・デメリット
- どんな人に向いているか
- 案件選びで失敗しにくくする考え方
を、できるだけわかりやすく整理していきます。
「自社開発とSES、結局どっちがいいの?」と迷っている方の判断材料になればうれしいです。
結論|フリーランスエンジニアは「何を優先したいか」で選ぶのが大事
結論だけ先に言うと、モダンな開発環境やリモート中心の働き方を重視するなら自社開発案件、人との距離の近さや現場の一体感を重視するならSES案件が合いやすいです。
大事なのは、自社開発とSESのどちらが上かを決めることではありません。
自分が仕事で何を優先したいかをはっきりさせて、その優先順位に合う案件を選ぶことだと思います。
フリーランスエンジニアにとって自社開発案件とSES案件は何が違う?
自社開発案件とSES案件は、単に会社の種類が違うというより、仕事の進み方や現場の構造が違うと考えたほうがわかりやすいです。
自社開発案件は自社サービスやプロダクトを育てる仕事
自社開発案件は、その会社が持っているサービスやシステムを継続的に改善していく仕事です。
Webサービス、SaaS、社内向けシステムなどが多いですね。
同じ会社の中で、同じプロダクトを長く良くしていく前提なので、開発組織が比較的まとまっていることが多いです。
技術選定や開発フローも整っていて、全体としてスムーズに進みやすい印象があります。
SES案件は、元請け・協力会社・SES企業・フリーランスなど、複数の立場が混ざる多重構造の案件
イメージとしては、
システムを導入したい企業 → SIer(受託開発)→ SES企業や協力会社、フリーランス
という形です。
こうした案件では、元請けの会社の下に複数の会社や立場の人が入りながら、一つの現場を動かしていくことがよくあります。
この記事では、そのような複数の会社や立場の人が関わる多重構造の案件を、わかりやすさのためまとめて「SES案件」と呼んでいます。
関係者が多いぶん、調整や承認は増えやすいです。
その結果、開発の進め方が重くなったり、ツール導入の自由度が低くなったりしやすいです。
また、開発対象も長年運用されている業務システムや基幹システムであることが多く、全体としてレガシー寄りの現場になりやすい印象があります。
自社開発案件のメリット|モダンな開発環境で働きやすいことが多い
フリーランスエンジニアにとって、自社開発案件の魅力はやはり開発のしやすさだと思います。
開発環境がモダンで整っていることが多い
自社開発の企業は、開発速度や採用のためにも、開発環境をある程度しっかり整えていることが多いです。
たとえば、
- クラウド前提で環境が整っている
- CI/CDやコードレビューが自然に回っている
- リモートでも仕事しやすい仕組みがある
- 開発ツールの導入が比較的スムーズ
といったことは、自社開発案件のほうが起こりやすいです。
僕も自社開発の案件に入ったときは、「ちゃんと開発しやすいように作られているな」と感じることが多かったです。
会議、レビュー、実装の流れまで含めて、全体的に無駄が少ないんですよね。
メンバーの技術水準が比較的そろっている印象がある
これも働きやすさにかなり影響します。
自社開発の現場は、少なくとも会話がまったく通じないレベルで困ることは少ない印象があります。
もちろん個人差はあります。
ただ、「この人、本当に開発の現場で大丈夫なんだろうか」と強く不安になる場面は、自社開発のほうが少なかったです。
毎日一緒に働くうえで、これはかなり安心感があります。
自社開発案件のデメリット|フリーランスだと孤独を感じやすいことがある
自社開発案件は快適なことが多いです。
でも、実際に入ってみると、少し別のしんどさもあります。
社員とフリーランスの見えない距離を感じやすい
自社開発案件では、その会社の社員さんたちが組織の中心にいます。
そこにフリーランスが外部人材として入る形になるので、どうしても少し距離を感じやすいです。
たとえば、
- 社内の細かい話には入りにくい
- 内輪の雑談には自然には混ざれない
- 長期的な話になると少し距離を感じる
といったことはあります。
これは誰かが冷たいというより、構造的にそうなりやすいんだと思います。
出社ありだと外部感が強くなりやすい
僕自身、自社開発案件ではこの感覚がけっこうありました。
特に出社があると、その会社の社員さんたちの中に、自分だけ外から入っている感じが強くなるんですよね。
周りが悪いわけではないです。
普通に接してもらえます。
でも、なんとなく「自分はこの輪の中の人ではないな」と感じることがありました。
この寂しさって、地味なんですが、毎日積み重なると意外と効きます。
ちなみに私は今も、孤独対策をしながら自社開発案件に参画しています。(笑)
このあたりは別の記事でまとめていて、興味があればこちらもどうぞ。
フリーランスエンジニアの孤独対策|リモート中心でも心身を崩さず働く方法
SES案件のメリット|現場に馴染みやすく仲間意識が生まれやすい
SES案件は、外から見るとマイナスに見られがちです。
でも、実際に働いてみると、SESならではの働きやすさもあります。
立場が近い人が多く、フリーランスでも浮きにくい
SES案件では、いろいろな会社から人が集まっています。
そのため、フリーランスだけが特別に浮く感じが出にくいです。
誰が正社員で、誰が業務委託で、誰が協力会社かをそこまで強く意識しない現場もあります。
こういう環境だと、フリーランスでも疎外感が少なくて、気持ちはかなり楽です。
現場に温かみがあることも多い
これは少し感覚的な話ですが、SES案件には独特の温かみがあることがあります。
みんな何かしら別の会社から来ているので、立場が近いんですよね。
だからこそ、「同じ現場でやっていこう」という空気になりやすいです。
技術的には少し不自由でも、人としては楽だった案件は、僕の中ではSESのほうが多かったです。
SES案件のデメリット|レガシー環境や承認フローの重さに悩みやすい
一方で、SES案件には、やはりしんどい部分もあります。
開発環境がレガシー寄りになりやすい
SES案件では、長年使われているシステムを扱うことも多く、環境が古めなことがあります。
開発そのものより、現場の制約に合わせて進める力が必要になる場面も多いです。
モダンな技術や新しいツールをどんどん使いたい人には、少し窮屈に感じるかもしれません。
ツール導入や権限申請のハードルが高い
SES案件では、関係する会社や部門が多いぶん、何かを変えるときのハードルが上がりやすいです。
ちょっとしたツールを入れたいだけでも、
- 現場ルールの確認
- 情シスへの申請
- 顧客側の承認
- セキュリティチェック
みたいな流れになることがあります。
これ、かなり地味にしんどいです。
便利なものを入れれば早いのに、それができない。
やる気の問題ではなく、構造的に止まってしまう感じなんですよね。
実際、AIの現場なのにAI系のツールが使えない、ということもありました。
メンバーのばらつきを感じることがある
SES案件で最初に驚いたのは、メンバーのばらつきでした。
初めて入った現場では、居眠りしている人がいたり、技術の話があまり通じない開発者の方がいたりして、正直かなり驚きました。
もちろん、SESだから技術力が低いという話ではありません。
優秀な人もたくさんいます。
ただ、自社開発と比べると、極端な人が混じりやすい印象はあります。
実体験ベースで感じたこと|自社開発は快適、SESは温かい
ここまでの話をかなり短くまとめると、僕の実感はこんな感じです。
自社開発案件で感じたこと
自社開発案件は、リモート率が高く、開発環境もモダンで、メンバーの技術水準も比較的安定していました。
「ちゃんと開発しやすい現場だな」と感じることが多かったです。
ただ、その一方で、フリーランスとして入ると、社員さんたちとの間に見えない壁を感じることもありました。
特に出社ありだと、その感覚は強かったです。
今は、自社開発ならできるだけリモート参画のほうが合うな、と感じています。
距離があるほうが、かえって余計な寂しさを感じにくいこともあります。
僕自身、このあたりは今も試行錯誤していて、孤独対策をしながら働いています。
もし同じように気になる方は、こちらの記事も参考になるかもしれません。
フリーランスエンジニアの孤独対策|リモート中心でも心身を崩さず働く方法
SES案件で感じたこと
SES案件は、出社率が高く、開発環境もレガシー寄りで、承認フローも重いことが多かったです。
その点では、しんどさはありました。
でも、現場の人たちとの距離は近くて、フリーランスでもあまり外様っぽくならないんですよね。
この気楽さは、実際に入ってみないとわかりにくい良さだと思います。
技術面では自社開発のほうが快適。
人間関係の温度感ではSESのほうが楽なことがある。
これが今の僕の率直な感覚です。
フリーランスエンジニアは自社開発とSESのどちらが向いている?
結局のところ、「どちらがいいか」は人によります。
なので、向いている人の傾向で考えるのがいちばん現実的です。
自社開発案件が向いている人
モダンな環境で気持ちよく開発したい人
開発フロー、レビュー文化、リモート環境、ツールの使いやすさ。
こういうものを大事にしたい人には、自社開発のほうが合いやすいです。
一人でもある程度平気な人
自社開発案件では、フリーランスとして少し距離感を感じることがあります。
なので、多少の孤独感があっても、自分のペースで働ける人のほうが相性はいいと思います。
SES案件が向いている人
人との距離が近いほうが安心する人
SES案件は、立場が近い人が多いぶん、フリーランスでも馴染みやすいです。
「自分だけ外から来ている感じ」が苦手な人には、むしろSESのほうが合うこともあります。
完璧な環境でなくても割り切れる人
レガシーな環境や少し面倒な調整があっても、「まあそういうものか」と受け止められる人はSESでも働きやすいです。
自社開発案件とSES案件の選び方|失敗しにくくするための考え方
案件名だけで、働きやすさまでは判断しきれません。
だからこそ、案件の種類よりも、実際の現場がどう回っているかを確認することが大事です。
まずやること|自分の優先順位を決める
まずは、自分が案件選びで何を優先したいのかを整理してみてください。
たとえば、
- 技術環境
- リモート率
- 人間関係の穏やかさ
- 孤独感の少なさ
- 調整の少なさ
このあたりを3つくらいに絞ると、かなり判断しやすくなります。
次にやること|面談で現場の実態を具体的に確認する
自社開発かSESかに関係なく、面談や案件紹介の段階で、次のような点は確認しておいたほうがいいです。
- リモートと出社の頻度
- フリーランスや業務委託の参画人数
- チームの役割分担
- レビューやコミュニケーションの進め方
- 使用技術や開発環境
- 端末制約や権限申請の有無
- 実際の作業内容が開発中心か、調整や運用も多いのか
- 関係する会社や関係者の多さ
特に、フリーランスが自分一人だけなのか、他にもいるのかは意外と大事です。
自分だけが外部人材だと、相談しづらさや孤独感を感じやすいことがありますし、現場によっては社員との距離を強く意識してしまうこともあります。
逆に、業務委託やフリーランスが他にもいる現場だと、立場の近い人がいるぶん、心理的にかなり入りやすいです。
また、「開発案件」と書いてあっても、実際には調整や運用の比率が高いこともあります。
このへんは、できるだけ具体的に聞いたほうが後悔しにくいです。
無理にやらなくていいこと|最初から片方に絞りすぎない
無理に「自社開発に絞る」とか、「SESは絶対に避ける」と決めなくてもいいと思います。
大事なのは、見栄えのいい案件に入ることではなく、自分が無理なく続けられることです。
最初から間口を狭めすぎず、条件を丁寧に見ながら選ぶくらいが、ちょうどいいと思います。
まとめ
- 自社開発案件は、モダンな技術環境やリモートのしやすさが魅力だが、フリーランスとしては少し孤独を感じやすいことがある。
- SES案件は、レガシー環境や承認フローの重さがある一方で、同じ立場の人が多く、現場に温かみや仲間意識を感じやすい。
- 大切なのは、自社開発かSESかの優劣を決めることではなく、自分が何を優先したいかを整理して案件を選ぶこと。
フリーランスエンジニアの案件選びは、単価や技術スタックだけでは決めきれません。
実際には、その現場で毎日働いたときに、自分がどんな気持ちでいられるかもかなり大事です。
自社開発のほうが合う人もいますし、SESのほうが気持ちよく働ける人もいます。
どちらが正しいというより、自分にとって無理が少ないほうを選べるのがいちばんです。
この記事が、自社開発案件とSES案件のどちらを選ぶべきか迷っている方の整理につながればうれしいです。


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